Wednesday, April 26, 2006

吉川氏へ突撃インタビュー!!


開催中の「博士の散歩Ⅱ」。
作家の吉川幸夫氏に作品作りに関するご質問をさせていただいたのでご紹介いたします!

・絵を始められたのはいつ頃ですか?

「もともと映画をつくろうと通っていた大学の、アニメーションの授業がきっかけで絵を描き始めました。基本はきちんとは習ってはいませんね~。模写を沢山して、今のタッチにいきつきました。こだわりがないからこそ、自由に発想が出来て、、自由に描く事が出来ます。」


・絵を描くときに意識している事はなんですか?

「アニメーションのワンカットの様な、動きのある絵をいつも描いています。
平面的な世界に、空気の層や光を加えて、奥行きのある、アニメーションの世界をストップモーションさせた様な絵になるようにしていますね。」


・影響を受けた人・物はなんですか?

「沢山あります。エイリアンのデザインの画家H.R.ギーガー、スターウォーズのキャラ、未知との遭遇の光、ダリ、映画『ブレードランナー』等、本当に沢山あります。
いろんな要素を再構築して、新しいモノを生み出しているところに共感します。
私の描く世界も、小さなモノの集合体です。
沢山の要素をとりいれて、それを自分の中で再構築する事にして、今まで見たことのない世界、キャラを描いてます。」

・昔との作風の変化はありますか?

「昔はとても細かく、ごちゃごちゃと描いていました。色オンチでね~。でも形は描けたんですよ。昔はモノクロで、エッチング風に描いてました。キャラは変わったかもしれないですね~。三頭身のキャラとか描いてました。
アニメーションは絵画と違って、「らしく」あればいいんです。
人らしく。
動物らしく。
飛行機らしく。
三頭身の人間なんてどこにもいません。でもちゃんと人とみえるでしょ。そう気付いた時にすごく気が楽になって、どんどんイメージが広がっていったんです。

今は大事なポイントだけおさえて、後はそのポイントをより良くみせる様に描いていて、昔の様にとにかくごちゃごちゃと描いてっていうのとは、少し違いますね。
遠くからみたらまとまっているけど、近づいて見てみたら「こんなとこに、こんなものまで描かれてたんだ!」っていう様な絵を描いていきたいですね~。」


吉川氏のおっしゃる通り、1枚の絵の中に見る人を楽しませてくれる要素が細部にまで凝縮された作品の数々。
来廊された方々は1枚1枚を間近でじっくりしっかりばっちり楽しんでいかれます。
ご本人が楽しまれているのが絵を通して伝わってくるんですね!
次回作の構想ももうできあがっているとか。とどまることを知らない吉川ワールド!!
今後はどんな世界に連れて行ってくれるのでしょうか?お楽しみに...!

月眠staff KEI & KEE

Tuesday, April 18, 2006

そんな夜でした。



朝から快晴です。小春日和です。そんな4月16日に、吉川幸夫氏による個展「博士の散歩Ⅱ」のオープニングパーティーがひらかれました。
夕方に少し雨がちらついたものの、本当に沢山の人が来て下さいました。ありがとうございます。

皆さん、本当に熱心に作品を鑑賞されていかれ、お酒もオードブルも大盛況。
お話もはずみ、博士の笑顔もいつもよりもっと楽しそうに見えたのは私だけ?

あらためて作品をじっくり見てみると、作品の中の風や音、太陽の光や星の
光たちが輝きだします。
観る者を、まるで博士と一緒に散歩しているかの様な感覚へと引き込んでくれます。

そんな素敵な旅へとトリップさせてくれた、何とも楽しい夜でした。
まだお越しでない方は是非、一緒に散歩しに来て下さい。

月眠staff KEI

Thursday, April 13, 2006

『博士の散歩Ⅱ』におさんぽしてみませんか?


桜も満開の時期になりました。
暖かさを連れてくる春の嵐がまだ吹きあれています。
今日も少し寒かった・・・。
とはいえ、暖かい春は
もうすぐです♪

そんな中、月眠ギャラリーは
一周年を向かえます。
これからもより一層の
皆様のご愛顧を期待しつつ、
2年目の第一歩を踏み出そうとしております。
その第一歩を豪華に彩ってくれる展覧会をご紹介いたします!

月眠ギャラリーでは、『吉川幸夫(ヨシカワ サチオ) 博士の散歩Ⅱ』を
4月16日(日)より開催いたします。

吉川幸夫氏は大阪芸術大学映像学科を卒業し、
現在は同大学同学科にて教員をされている方です。
大学ではアニメーションを教えていらっしゃいます。
(ちなみに私もご教授いただいたのでアリマス!ステキな先生なんですよぅ)

「学生の頃から映像作品を作る際、
 背景画が必要になるので自分で描いていた。」

という吉川氏は、専門に絵を学んだことはないそうですが、
その絵の緻密さ、美しさ、技術には目を見張ります。
今回の展覧会では、そんな吉川氏の手描きによるイラストを展示いたします。

夢にも思いつかないような美しい世界と、
どこかなつかしいユニークなキャラクターたち。
アニメーション制作においても、キャラクターと背景をとても大切に
考えていらっしゃる吉川氏ならではの独特で奥行きのある世界観です。

誰でもコンピューターで簡単に
イラストやアニメーションを作ることができるこの頃。
コンピューターは道具であり、ファンタジーやここではない世界を
作り上げるのは、人の想像力なんですね。
そんなことを考えてしまいました。

ニセモノの多い時代、自分の想像力ってこんなものだったのかなぁ?って
不安になることはないですか??
吉川氏の作品は、私たちの想像力までフル可動させてくれます。
春の嵐が過ぎ、本格的に暖かくなってきたころ、
そんなファンタジーに触れに是非お越しください。

展覧会のスタートとなる4月16日(日)にはオープニングパーティーを
開催いたします。
オープニングパーティーは18:00からです。
吉川氏本人もいらっしゃるので、是非お越しくださいませ。

月眠staff Masaco and Kinu

Sunday, April 09, 2006

「VJ」

DO UR THING_0408@panorama
今やクラブイベントに欠かせない要素のひとつとしての「VJ」ですが
「VJってなに?」と言われる頃からそれを表現のひとつとして活動をしてきたなにデジ。
久しぶりに彼らのVJを目にする機会がありました。

以前に比べてその活動の頻度は少ないものの、「カイテンサマ」なる投影装置や、独自で開発したVJソフトなんかが使われていたりと進化は続いています。

コンピューターが身近なものとなった今、
手軽にできちゃうVJなのですが、
それとはちょーとばかし違った、簡単にはできないVJを見せてくれます。

今後のなにデジのVJスケジュール等も、こちらのブログでご案内いたします!
次の機会もぜひお見逃しなく!!

月眠staff KEE

Friday, April 07, 2006

「なにデジ」


実は。月眠ギャラリーの地下のフロアは映像制作部
なにデジの事務所があるのです。

ギャラリー内にある扉の向こうは地下組織に繋がる階段・・・


●なにデジのVJ
DO UR THING
2006.04.08(SAT)22:00〜
@PANORAMA
entrance FREE!!


月眠staff KEE

「ふたり、」

私の中で、“ギャラリーで写真展”で思い浮かぶイメージといえば、

白い壁、意味深なモノクロ写真、見る者に強いられるある種の緊張感

でした。
でもよく考えてみればそんな写真展は実際には一、二度しか見たことがなく、
そしてそれは私の理想とする写真展かもしれません。
あまり趣味よくないですかね?どうでしょうか・・・・・

さておき、
月眠ギャラリーではじまっている
「ふたり、」はそんな写真展ではありません。

「ふたり、」はふたりの女の子が撮った写真展です。
ふたり(吉野環希・竹国亜矢)は大阪芸術大学の映像学科を卒業しています。
動画を学んだふたりの静止画展です。

私はふたりのことを少し知っています。
ふたりはとても寡黙です。
あまり多くを語らないというよりは、語らなすぎるくらいです。
沈黙は金なり・・・・・

語らないふたりの写真展。

撮った彼女達はほとんど語りませんが、写真は語っているわけです。
写真も語っているし、展示された空間も語っています。
何を?
・・・・・それは ぜひ 見に来てください。


「ふたり、」の空間。
それは搬入前に私が勝手にしていた想定に反して意外にあたたかいものでした。
ふたりがそれぞれ選んだ額、展示の仕方に気持ちを感じます。

そうやわ

と思いました。

肩肘張らずに素直に見ればいいんやわ
変に気取ったり、緊張感なんてなくていいんやわ

と思いました。


等身大のふたりの展示になったと思います。

カメラを下げた無口な娘がふたり、てくてく歩き、
確かにその風景のある場所へ行き、シャッターを押したのです。

彼女は、何を想ってそこに立っていただろう

ふたりを知っている私はつい、ふたりを含んで写真を見てしまいます。
写真を見ている私の横に、カメラをかまえる彼女を思い浮かべます。
視線と呼吸と温度と音と・・・・・



毎日、だいぶあたたかくなりましたね。
春らしい日和です。
ゆっくり のんびり ぜひ 見に来てください。

月眠staff Masaco