Friday, April 07, 2006

「ふたり、」

私の中で、“ギャラリーで写真展”で思い浮かぶイメージといえば、

白い壁、意味深なモノクロ写真、見る者に強いられるある種の緊張感

でした。
でもよく考えてみればそんな写真展は実際には一、二度しか見たことがなく、
そしてそれは私の理想とする写真展かもしれません。
あまり趣味よくないですかね?どうでしょうか・・・・・

さておき、
月眠ギャラリーではじまっている
「ふたり、」はそんな写真展ではありません。

「ふたり、」はふたりの女の子が撮った写真展です。
ふたり(吉野環希・竹国亜矢)は大阪芸術大学の映像学科を卒業しています。
動画を学んだふたりの静止画展です。

私はふたりのことを少し知っています。
ふたりはとても寡黙です。
あまり多くを語らないというよりは、語らなすぎるくらいです。
沈黙は金なり・・・・・

語らないふたりの写真展。

撮った彼女達はほとんど語りませんが、写真は語っているわけです。
写真も語っているし、展示された空間も語っています。
何を?
・・・・・それは ぜひ 見に来てください。


「ふたり、」の空間。
それは搬入前に私が勝手にしていた想定に反して意外にあたたかいものでした。
ふたりがそれぞれ選んだ額、展示の仕方に気持ちを感じます。

そうやわ

と思いました。

肩肘張らずに素直に見ればいいんやわ
変に気取ったり、緊張感なんてなくていいんやわ

と思いました。


等身大のふたりの展示になったと思います。

カメラを下げた無口な娘がふたり、てくてく歩き、
確かにその風景のある場所へ行き、シャッターを押したのです。

彼女は、何を想ってそこに立っていただろう

ふたりを知っている私はつい、ふたりを含んで写真を見てしまいます。
写真を見ている私の横に、カメラをかまえる彼女を思い浮かべます。
視線と呼吸と温度と音と・・・・・



毎日、だいぶあたたかくなりましたね。
春らしい日和です。
ゆっくり のんびり ぜひ 見に来てください。

月眠staff Masaco

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